タイムラプス培養装置を導入しました
当院リプロダクションセンターで、新たにタイムラプス培養装置EmbryoScope 8(Vitrolife株式会社)を導入いたしました。
従来の胚の評価では、胚培養士が定期的に培養装置から胚を取り出して、観察する必要がありました。観察のために胚を培養装置から取り出す場合、胚は温度、湿度、pHなどが異なる環境にさらされるためどうしてもストレスを受けてしまいます。そのような状況の解決策として開発されたのがこのタイムラプス培養装置です。
タイムラプス培養装置にはカメラが搭載されており、一定環境で培養したまま胚の観察が可能となります。さらに、良好胚の観察パターンを学習した人工知能の解析により胚にスコアをつけることも可能です。このスコアは胚培養士の胚形態評価や着床前遺伝学的検査(PGT-A)と並んで妊娠率と強く関連することが多数の論文で報告されています。
2023年8月現在、タイムラプス培養装置の試験運用期間中となっておりますが、今後先進医療施設として認定されれば、保険診療との併用が可能となる見込みです。